わたしドラクエシリーズの中でこれが一番好きかもしれません。ローレシアの王子がもう大好きたまらん。
デフォルトの主人公の名前がないゲームだったので名前をつけるのにすっごく悩みました。サマルトリアの王子とムーンブルクの王女はローレシアの王子につけた名前によって変更されますが、一度ぼうけんのしょを書けば変更できます。なんか裏技ちっく。最初のオープニングで王女の名前が「まいこ」になってたので一人だけ日本名はつらかろう、ということで名前変更しましたとも。
ストーリーは王道一本道。さぁ魔王を倒してまいれ!ってヤツです。旅の目的が明確なのは助かります。一人息子の王子を、大した装備とお金もくれないままほっぽり出してくれちゃって、そんなぞんざいなマネして王子が死んじゃったらあんたその後どうすんのって感じですが。
わたし、材料を集めて装備をつくるとか、調合してアイテムを作成するとか、あーしてこーして呪文をつくるとかあんまり得意じゃないというか、身動きとれなくなって結局何もしなくなる性質でして。そういう「つくる」要素、結局何も生かされないことが多いんですよね…。説明されてもうまく理解できない(バカ)のでシステムは単純でわかりやすい方が嬉しい。仲間にするとかしないとか選択を迫られるのも苦手というか数時間平気で悩むから正直めんどくさいので強制的に仲間になってくれるくらいがちょうどいい。三人なら入れ替えなくて済むし。入れ替えのあるパーティ制って、バランス考えたりしなきゃいけなくてめんどくさいじゃないですか。めんどくさいばっかりかこのクソ女、って今自分で思っておいたのでどうか責めないでください。そういう視点でRPG見てんのもどーよって思いますがこういう奴もいるよってことで。
想像の余地がたっぷりあるRPGです。主人公同士の会話がほとんどないし、ゲーム画面の中では割と簡素なドット絵キャラクターなので、やってくうちに公式絵じゃなくて自分の妄想の中の絵柄の人たちになっていきます。
で、妄想の中の人たちになっていくとキャラクタの性格も妄想の中で出来あがっていくので、ゲーム中の会話がないほうが都合がよくなってきます。わたしきもちわるいですか、そうですきもちわるいんです。スーファミだし、今のゲームみたいに遊びに容量つめこんでる余裕ないから(それにこれ、ドラクエTも入ってるし)会話システムなんて入れてる場合じゃなかったんだと思うんですが逆によかった。もうね、妄想大好き。三人とも王族の子たちなのでお偉い方々だと思うんですがなにせローレシアの王子は喋らないし、ほかの二人も割とフレンドリーな感じなので全然そんな感じしないの。町民もなんか普通にタメ語だし。それがいい。
町で人の会話なんかを聞いてるときにこの三人はどんな風にして聞いてんのかなーとか考えるのが楽しい。フィールドを歩いているときも同様。ここは次の町まで遠いから野宿したりすんのかなあとか。
わたし、最初のうちはローレシアの王子とサマルトリアの王子ってそれほど仲良くなかったと思うんですよ、すれ違いまくりだったし。ムーンブルク兵がやっとの思いでローレシア城まで辿りついて、報告を終えてこと切れたのをローレシアの王子は目の前で見てるわけじゃないですか。旅立った時はかなりピリピリしていたと思うし、硬派で真面目な性格(だろうという妄想)も災いして、マイペースを貫いて生きてきた(だろうという妄想)サマルトリアの王子とは絶対反りが合わなかったと思うのよ。ローレシアの王子は、かなり体力消耗しててもはやくはやくって感じで次の目的地まで急ごうとするんだけど、サマルトリアの王子は「もっとゆっくり安全に行こうよ。今日はもうこの辺で野宿でもしてさ」みたいな。そんなこと言われたら逆に引くに引けなくなってローレシアの王子がムキになっちゃってみたいな。ローレシアの王子ったらかわいい。
んで旅を続けていく上でお互い知らないことをわかりあって、ケンカしたり助け合ったりしながら友情が生まれてうふふ、とか基本下世話なこと考えながらプレイしてます。ベラヌールのイベントではさぞ仲が深まったことでしょう。わたしは世界樹の葉取りに行くの面倒だったから泊まらなかったけど。
ローレシアの王子は魔法が使えず肉弾戦のみ、サマルトリアの王子は魔法戦士でいいとこどりしてるようでちょっと器用貧乏、ムーンブルクの王女は完全魔法使いという感じで攻撃力は哀しい、というわかりやすいバランスもいいですね。複雑さがないので役割分担しやすいし。なにより、ローレシアの王子だけ魔法が使えないっていうのがオイシイ。だって、同じロトの血をひいてるのになんで自分だけ魔力がないんだろう…とか悩んだりするわけでしょ? 手のひらを見つめちゃったりなんかして。魔法が使えるふたりを恨めしく思ったりなんかして。旅の疲れと相まって、愚痴をこぼしてサマルトリアの王子とケンカになったりして。そして和解してまた絆が深まると。サマルトリアの王子はへたれっぽく見えてやるときはやる男だと信じてます。いやわたしの妄想の中の話ですが。まあとにかく、そんな悩んでる王子を想像するだけでしあわせ。
これ、ファミコン版は難易度がすさまじかったらしいですね。スーファミになってだいぶ簡単になったんだとか。
うん、スーファミ版でもスゲーむずかしかったです。
スゲーむずかしかったです。もっとぬるくてもよかった。
RPG好きだけど苦手なんです。苦手でめんどくさがりで楽したいんです。サイテーにも程がある。
倒せるギリギリのレベルでボスに挑む? 絶対嫌。
やくそう? 買うのもったいない。
死んだら? 即リセット。
じゃあレベル上げ? めんどくさい。
魔法? 基本節約。
いのりのゆびわ? もったいなくて使えるか!
(※いのりのゆびわ:使うとMPが回復する。何度も使うと壊れる)
っていう、お前ほんとにやる気あんのかってぶん殴られそうなていたらく。基本的に、次の街まで移動する前にかなりレベルを上げてから進むチキンプレイ(大体到達適正レベルより5〜10上げていく)なんですが、ドラクエU、ロンダルキア(ボスの城があるとこ)あたりからなんか唐突に敵が強くなりやがんの。上記の通り死んだらリセットなので、とにかくレベル上げないと進めないってことでレベル上げ始めたんですけどめんどくせええええええええええ!!!!!のなんのって。単調じゃないですか、レベル上げって…。
レベル上げほどめんどくさいものはない。でも、クリアしたさに頑張りました。
そんで乗りこんだハーゴンの神殿ですけども。入るとそこはローレシア城で、みんな、王様すらもハーゴンを敬愛してんの。そんですごい平和ちっくなの。
もちろんハーゴンが見せてる幻なんだけど、こんな演出最高すぎるでしょ。ローレシア城っていうのがまたいい。ハーゴンよくわかってる。こんな素敵展開かまされたら
…こういうことばっかり考えてるから男友達に白い目で見られるんだね。
とにかく、城中をぐるぐるしながら、会話の噛みあわなさに三人は混乱したりすんのかなとか、一泊してみたりして、ローレシアの王子はその夜すごく悩んだりするんだろうか……とか考えたらときめいてたまらんかった。結局そんなことしか考えてない。
こういうイベント大好き、おいしいすなあ、もっとやって!
クリア後は、全部の町や城、ほこらにまわるのがお約束。わたしの場合は町めぐりが楽しくてRPGやってんだから当然といえば当然なんですけど、まあこういう楽しみ方もあるということで。
でも、同じセリフを云う町民の多いこと。笑
そんなにバリエーション作ってらんないんだろうってことはわかるんですが、このおっさんもあそこのおっさんと同じこと言うんか!ってつっこみながら話しかけてまわりました。
あー、おもしろかった!
システム面では、どうぐもっと持てたらいいのになとか、別にふくびきやらんからいらん、とか色々云っていけばあるのですけどそこは昔のゲームだし利便性もそんなに求めてません。画像の精度とかも特に不満なし、ドット絵かわいい。絵で描くなら、ムーンブルクの王女は紫髪ってイメージですけど、金髪でも別にいいし。
音楽も好きです。LoveSong探します。
もしまたリメイクが出るなら、マップ広くして街ふやしてながーく冒険できるようにしてくれたらうれしいなあと思います。この三人の冒険もっと見たいよ!
あと、仲間会話システムつけて頂いて、三人のキャラの名前をぼうけんのしょをつくるときに決められるようにしてもらって。んでそのときに、それぞれのキャラの性格を設定できるのがいいなあ。大体ひとりにつき三種類くらいの性格でいいから、たとえばムーンブルクの王女だったら「礼儀正しいお姫様・高飛車なお姫様・男勝りなお姫様」って具合に。それで、その性格によって仲間と会話したときのセリフが違うの! これどう! よくない!? 妄想くらい言わせてください。
ひとつ不満をいうなら、最後ローレシアの城にもどると王子が王位を継ぐことになるんですけど、そこかなあ。継いでほしくない。まだまだ人生長いんだからサマルトリアんとこの王子ともっと旅したらいいじゃないのさあ! さあ! それかサマルトリアの王子と一緒にムーンブルク再建の手伝いにいくとかさ、どうなのそのへんは。
王様はまだご健在なんだから国治めてて下さいよと言いたい。
どうみても腐女子の言い分です。
(2011.02.20)
Topへもどる