ゴーストトリック

号泣しましたともッ!
涙拭きすぎ、鼻かみすぎでジンジンしました。
2010年発売のゲームなのでネタバレとかは極力しない方向でいきたい…、つもり。
新感覚ミステリーということで、ゲームジャンルはミステリーなんですが、その手のジャンルに手出したことないので他と比べようがありません。自分の感覚としては、アドベンチャー+パズルかな、と思ってました……でもとにかく良かったです。このゲーム独自のトリツク&アヤツルというシステムですが、ここでこれを動かすと次にどうなるかとか、頭をつかいながら正解へ導いていくのが楽しい。ピタゴラスイッチな雰囲気とか、謎解き系が好きな方はハマるかと。プレイする以外の部分、シナリオ、発想、音楽、どれも良いです。

いやもう、ホント面白かったです。ほんっとうに楽しくて良い話だった! ありがとうカプコン。ありがとう逆転裁判。逆転裁判に出会っていなければ絶対プレイしなかっただろうと思う。すごくもったいないことするトコでした。
言葉や音楽やユーモアセンスは逆転裁判を彷彿とさせます。ストーリーの逆転?っぷりも。だからって逆裁のほうがいいんか、っていうともちろんそんなことはなくて、コレはコレの魅力がぎゅっと詰まってました。わたし自身は特別タクシューさんのファンということではないですが、この方のことを大好きな人が多いのも頷けます。
物語に惹き込まれて、少しずつ進めようと思っていたのに一気にやってしまいました。面白すぎるし、続き気になるし、気付いたら朝6時半とかでビビった! でもね、止まらなかったんです。時間の許す限りプレイしました。
最終章、さあ泣くがいいさとばかりにドドドドーっていろんなものが押し寄せてきて、促されるままに号泣しました。そりゃあ泣きましたともッ!

キャラクターも、キョーレツな個性を持った人ばかり揃っていて魅力的。うねうねっとしたアニメーションがツボでした。
見た目も動きも言葉使いも、個人の性格をそれぞれちゃんと主張していて、終わってみればあのキャラもこのキャラも好き、っていう状態。
味方側はもちろんのこと、悪役(?)もなんだか憎めない。
まず主人公がたまらなくかっこよくて、いつも溌溂としてどんな状況下でも諦めない姿勢が素敵なリンネとのやり取りを見てるとなんとなく逆転検事の御剣と美雲ちゃんを思い出す感じでした……いやもちろんそんな関係じゃないんだけど。
中盤以降はミサイルゥゥウアアアアアアアアア!!ってなったし、テンテコの舞の人とその後輩の会話はズレてて笑えるしおかしいし。何気にマダムもお気に入り。マダムいいよマダム。おすすめキャラです。
ああ、実はこの人はこういう人だったのね…! ってのが多くて楽しい。
気付けばこの独特の世界にどっぷりはまってます。

ゲーム自体は、どうトリツいてアヤツればいいのか、難しいところやわかりにくいところも多少ありますがそういう部分があるのが普通だろうし、これどうするんだろうって悩む場面もあったほうがいいよなあと。キャラとの会話の中でヒントめいたものも用意してくれている上に失敗してもやり直しがきくので、親切設計だな〜と思いました。詰まっても、どこが原因だったのかなんとなくわかるようになってます。
ハマってしまうと、次のシナリオが気になって一生懸命やっちゃうから解けなくてイライラするなーという部分は特に感じませんでした。あ、でもはやく次いきたいのに進めねーよーイライラってなる人もいるかもしれない…。
ギミックをいじったり細かく操作して、次にどう繋がるのか……とかそういうのを考えるのが苦手な人はめんどくさいやってらんねー!と思うかもしれません。

音楽がすごくよくて、気分が盛り上がってしょーがない。ドキドキとワクワクとハラハラがずーっと続いて、終始高揚しまくりでした。
面白ければどれだけ長く会話が続こうがなんだろうが構わないし、ストーリーに直接関係しない話を聞きに行ったりするのも好きなのでテキストが多いのは良かったです。ああ、書いてるのタクシューさんなんだよなあやっぱり、とわかる台詞まわしや会話のテンポ、言葉の選び方などがうまくて全然飽きませんでした。君たちもっと話していいのに!って思うくらい。

スタッフロールのときに、本編のその後の物語が少し見られるのですが、いやいやもっとたくさん見たいのになんでそこまでなの!、って歯がみする、その感じで終わるのが一番いい塩梅なんだろうなあ。うまいなあほんと。

少し切なくて、とっても幸せで泣けるゲームでした。やりこみ要素のようなものはたぶんないですが、何度もやりたくなる不思議な中毒性があったりなかったりでずっと手元に置いておきたいゲームです。


(2011.02.19)


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