有罪×無罪

逆転裁判を経て、裁判モノは面白いのではないかと思い手を出したゲーム。
リアルな絵柄、重苦しそうなストーリーに、逆転裁判のようなコミカル感やスピード感は見いだせないだろう、面白くなかったらどうしよう…と思いながらプレイ。

面白かったです。すごく。

主人公が裁判員のひとりになって、推理をするアドベンチャーゲーム。
被告人や証人の話を注意深く聴き、要点をまとめ、時には質問をし、調書をしっかり読み込み、他の裁判員の人たちの意見も聴き(賛成や反対、黙ったりしつつ)、話し合いながら推理し、出てきた真実を繋ぎ合わせて真相に近づき、最終的にそれが有罪であるのか無罪であるのかを決め、判決を下すという流れ。
笑いは一切なし、まじめに裁判員やります。
事件はリアルで重めです。音楽も不安や緊張をあおります。
なので、逆転裁判風のものを想像してやると全く異なるものなのでご注意を。

そもそも逆転裁判(さっきからやたら逆裁出しててすいません、大好きなので!)てのは主人公が弁護士だし、大体において弁護してる人間は無罪なので(※例外あり)それを念頭に話をすすめていくわけですが、有罪×無罪は違います。
弁護士と検察官がそれぞれもっともらしい主張をしてくるので、まずその時点で、一般の裁判員でしかない主人公にはどっちが真実なのかなんてわかりようがないんです。
もちろん、事件現場を見ることもできません。
その上、他の裁判員たちも個性豊かでそれぞれの主張はバラバラ。でもその意見はどれもよく聞けば「うんうん」というものが多くて、悩みつつも、あー今話し合いに参加してる!って感じがして良いです。たった一人で真実を追うってわけじゃないので、一体感が生まれて来ます。
事件概要、証拠、証言、主張を注意深く聴き、推理することで真実を導き出さなければいけないので難易度は結構高めかな?、と思いました。
長い会話や文章読んだりするのがめんどくさい人には向きません、たぶん。
推理モノとなるとのめりこんじゃう、みたいな人にはいいかも。

もし間違った判定を下した場合でもそのまま進むっぽいので、間違えると後味はよくないんじゃないかと。間違いならゲームオーバー、とか言ってくれればいいんですが、合ってても間違ってても途中で誰もそんなこと言ってくれないので…。リアルだけどシビアだよね、怖いです。
でもよく考えながらやれば、必ず真実が見えてくる。その章の終りに100%(きちんと真相に辿りついたということ)と表示されたときのスッキリ感ははんぱないです。もちろん、判決を下すのが苦しいものもありますが…。
全部で4つの事件を取り扱うのですが、全て100%(その代わりものすごく時間がかかってますが…)だったので、100%じゃない場合どうなるのかがわかりません。

あと、このゲームの見どころはラストにあると思います。
もう、スゲーーーーーーーーーー怖かった。
えええええええなんぞそれええええええうわあああああ…ってなりました。夜中やってたので余計怖かった。
なんというか、そりゃないわ!、って感じです(嫌な意味でなく)。
ぞくっとします。

ホント面白かったです。
推理ゲームや、二時間サスペンスドラマとか好きな人にはいいかも!

できればもっとやりたかったし、5話か6話くらい入れてくれてもよかったかなあというのはありますが。続編期待したいですが出るんでしょうか…。


(2011.02.24)


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